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不良債権と言われないために

2004年10月28日に大阪商工会議所にて第二回経営安定セミナー「不良債権と言われないために」を開催しました。

商売が順調で返済が遅れていなくても、債務超過で負債が過大であれば、銀行から不良債権と査定されてしまいます。そうなると、新たな融資が借りられないばかりか、場合によっては、担保の売却を迫られたり、あるいは債権がファンドに売却されたりといった事態に直面します。不良債権と言われないための予防策と、そうなったときの対応策を、整理回収機構(RCC)企業再生部出身の当社代表が講演しました。

     
  ・原稿のpdfファイルをダウンロードできます。
【保存する場合】左のアイコンを右クリック→対象をファイルに保存
     

目次

     
    1. 趣旨
2. 銀行が不良債権の処理を急ぐ理由
3. それでも不良債権は減らない
4. 自己査定の概要
5. 不良債権の入り口
6. 対策
7. 銀行の処理方法
8. 企業再生を果たそう
9. 企業再生の条件
10. 企業再生の方法
11. 整理回収機構の概要
     

セミナー内容

1. 趣旨

商売が順調で、返済が遅れていなくても、借入が過大であれば不良債権と見なされる。そうならないための予防策と、不良債権(分類先)にされたときの対応策について

2. 銀行が不良債権の処理を急ぐ理由

@ 日本の金融界は、もともと護送船団方式と呼ばれ、裁量行政を旨とした。
A ところが、世界規模の市場経済に巻き込まれた(自由競争・グローバルスタンダード)。
B 具体的には、大手銀行の自己資本は8%を要求され、また、ペイオフを実施することになった。
C ペイオフを実施するとなれば、預金者に対しては、銀行選択の判断基準として、銀行経営の中身を開示する必要がある(透明性を必要とされる)。
D 自己査定制度(信用リスク制度)が創設され、あくまで(役所に調べられるのではなく)、自らの手で情報を開示することが必要になった(役所による検査は、事後確認)。
E 不良債権が多ければ、その銀行はどうなるか?
⇒不良債権の処理ができなければ市場の信任を得られない
⇒預金は流出、金融市場でも資金を得られない
⇒破綻

※長銀や拓銀は資産超過だったと言われているが、金繰りがつかずに、破綻した。

3. それでも不良債権は減らない

(1)理由1:銀行の対応が厳しくなった(借入手形の書き換えをしないなど)
(2)理由2:そもそも不良債権の定義が広がっている(延滞していなくても、不良債権)

4. 自己査定の概要

債務者区分  <金融検査マニュアル>※、<債務者区分判定シート>※
※以上に関しては割愛させていただきます。

5. 不良債権の入り口

(1) 要注意債権〜幅広く抽出される。その銀行からの借入は継続できるが、借入金利が高くなる
(2) 要管理債権〜要注意先に対する債権のうち、リスク管理債権に該当する貸出金のことを指し、「3ヶ月以上延滞債権」と「貸出条件緩和債権」が該当する

6. 対策

(1)(返済のための)追加融資を受けないこと(すぐに、また苦しくなる)
(2)決済資金がどうしても必要な場合には、別の銀行で借りた方が、借りやすい
(3)全面肩代わりを考えてみる(大手銀行⇒地方銀行⇒信金・信組)
(4)他府県地銀の大阪支店が狙い目
(5)外資系銀行も活用
いずれの場合も早めの対策が必要

7. 銀行の処理方法

(1)@直接償却、A間接償却、Bバルクセール
(2)バルクセール=第三者への債権売却
(3)債権の額面ではなく、時価で取引される
(4)DCF法(ディスカウント・キャッシュフロー=割引現在価値)で評価する

来年の100円は、今、いくらの価値があるか?
割引率を10%とすると、

※なお、この10%は金利ではなく、利益やリスク率も勘案した数字

8. 企業再生を果たそう

(1)間違った対応1:お願いベースの交渉
(2)間違った対応2:金融機関特有のルールを知らない

9. 企業再生の条件

(1) 企業再生先に選ばれよう
(2) 企業再生(事業再生)の条件
  @誠実な債務者であり、再生に強い意欲を有しているか
  A債権者(銀行)にとって、経済合理性があるか
  B当該事業に事業価値があるか
  C主要債権者やその他の債権者の同調が見込まれるか
  D経営責任・株主責任の明確化が可能か
  E地域経済への影響はどうか
(3) 債務超過や借り入れがいくらあろうとも、キャッシュフローが5千万円程度あると、周りの協力が得られやすい
(4) 整理回収機構(=RCC)では、再生に法的整理も有り得るので、要注意

10. 企業再生の方法

(1) 具体的方法→銀行から、単純に免除を得るのは不可能と知る
  理由@:合理的な免除額を算出することが難しい
  理由A:公平性の問題
(2) 債権買取をする場合
  @自分で銀行調達する→○
  貸し出し銀行にとっては、貸し出す時点では不良債権。従って、ひと工夫が必要
  A投資家に債権を買ってもらう→△
  投資家が入ると、彼らの利益が上乗せされる
  B隠していた自己資金→×
  絶対にダメ。債権を買い取りできないだけではなく、差押さえされることも

11. 整理回収機構の概要

省略させていただきます。

以上。